『宝石の国』金剛先生の正体とは!?一体何者?最後に死亡?祈らない理由を考察

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『宝石の国』で常に主人公フォスたちを守ってくれていた金剛先生。しかし物語が進むに連れ、フォスとも対立するようになります。

謎に満ちた金剛先生の正体はやはり気になります。そして物語も佳境に入り、金剛先生の真意について、ネタバレありで考察します。

目次

金剛先生とは

金剛先生は、『宝石の国』に登場するキャラクターで、宝石たちを束ねる先生として親しまれています。外見は仏教の僧侶を思わせ、優しさと厳しさを兼ね備えた存在です。

宝石たちにはそれぞれの鉱物としての特性があり、金剛先生はその中でも最大の硬度10を誇るダイヤモンド、正確には人工六万昌ダイヤモンドでできており、その名の通り、この世で最も堅い存在です。金剛先生の正式名称は「金剛大慈悲昌地蔵菩薩」といい、宝石たちを導く役割を担っています。

金剛先生の魅力

金剛先生は基本的に無表情で、感情の抑揚がほとんどありませんが、宝石たちに我が子のようなやさしさを見せます。

金剛先生の性格は、ぶっきらぼうに見え、実は愛嬌があり、親しみやすい一面も持ち合わせています。

硬度や強さ

金剛先生の硬度は、10で最高硬度です。その体は人工六万昌ダイヤモンドでできており、通常のダイヤモンドよりも硬い鉱物として知られています。

この最高硬度を誇る鉱物であるため、金剛先生は非常に強く、襲い来る月人を一撃で全滅させる力を持っています。しかし、その強さゆえに、眠った金剛先生を起こすことは、月人との戦闘よりも困難という一面も。金剛先生は宝石たちにとって、自分たちを守ってくれる最強の存在として尊敬されています。

金剛先生と宝石たちの深い絆

宝石たちとの関係性

金剛先生と宝石たちとの関係は、まるで親子のようです。金剛先生は、フォスたち宝石たちにとっても謎の多い人物です。しかし、金剛先生は宝石たちに対してまるで親のような愛情を見せます。フォスたちにとっても、先生はかけがえのない存在といえます。
しかしストーリーが進むに連れてその関係も次第に変わっていくところが、この作品の悲しいところで、鬱漫画と呼ばれる所以なのかもしれません。

しろは金剛先生が昔飼っていた犬?

『宝石の国』第10話に登場する謎の月人「しろ」は、強力で分裂する能力を持ち、金剛先生と深い関係があるようでした。しろは、金剛先生がかつて親しくしていた犬の魂で造られたのかもしれません。しろの消失は、金剛先生によって成仏させられたと考えられます。これは、金剛先生が祈りを捧げる機械であることの伏線のようなものでした。

金剛先生の正体とは?過去と秘密

金剛先生の正体

金剛先生の正体は、人間が最後に作った「祈りのための機械」、つまり人の形をしたロボット、AIであることが明らかにされました。

この事実は、月人と呼ばれる存在によってフォスに明かされます。月人は、人類が滅亡した際に肉体を失い、月で集合体となった人間の魂から成り立っています。

彼らは、死後に誰からも祈りを捧げられずに残された魂であり、金剛先生による祈りを通じて「無」へと導かれることを望んでいます。

金剛先生は、最後の人類が死を迎えた後、その魂を分解することを期待されて作られました。しかし、予期せぬ事態が発生し、金剛先生は「壊れて」しまい、その役割を果たさなくなりました。

月人は、金剛先生が再び機能するようにと、様々な手段を試みていますが、金剛先生は物理的には非常に堅固であり、内部が先に壊れてしまったという皮肉な状況にあります。

金剛先生は壊れている!?

金剛先生が祈らなくなったのは、単に機械としての故障ではなく、彼が宝石たちを愛するようになり、彼らを守りたいという「自我」が芽生えたためと考えられます。金剛先生は自身が壊れていると認識していますが、この感情が金剛先生を「壊れた」状態にしているということでしょう。

金剛先生はなぜ祈らないのか

金剛先生が祈らない理由は、彼が宝石たちを守りたいという強い願いから来ています。金剛先生は、人間の道具として作られたにも関わらず、宝石たちとの長い時間を経て、彼らに対する深い愛情を抱くようになりました。

この愛情が、彼が祈ることを拒む最大の理由です。金剛先生が祈れば、宝石たちを含むすべての生命体を「無」に帰してしまう可能性があるため、彼はその力を使うことを避けています。

「流氷」の正体は金剛先生の「兄」?

流氷と呼ばれる岩石生命体の正体は、金剛の兄機にあたります。実は、この岩石生命体は後に、「ぷーぷ」として再登場します。

破棄される前の機体の部品である単眼や触手を持ち、人間に対して嫌悪感を抱いています。

金剛先生の悲しい宿命

金剛先生はフォスに殺されて死亡!?

第93話「約束」で、宝石の国を襲撃したフォス。フォスは立ちふさがる宝石たちを壊して、再び金剛先生の元にたどり着きます。

フォスは金剛先生に祈ってもらうことを懇願。それでも「祈れない」という金剛先生に向かって「なら壊れろ」と襲いかかります。

次の瞬間金剛先生の顔が崩れ落ち、右目が落ちた。金剛先生は仕事の終わりを告げる者を待っていたといい、ありがとうとフォスに感謝する。次の瞬間エクメアが現れる。そしてフォスは金剛先生の目玉を自分の顔に取り入れました。

これで金剛先生は役目を終え死んだかのように(そもそも機械だったから死ぬという表現は間違っているのかもしれない)思えたが、次の第95話「終戦」では、月の世界で月人化したアンタークたちと普通に再会しています。

詳しくは明かされていないが、月人は「魂そのもの」な存在と考えると、機械だった金剛先生の魂をもって、先生も月人化したのだろうか。いずれにせよ、金剛先生は「祈りのための機械」としての役目を終え、右目ごとその役目はフォスに引導を渡したことになります。

金剛先生は最後どうなる?

第98話「祈り」にて、一万年の月日を経て金剛先生の力を受け継いだフォスにより、月人はすべて成仏させられます。「無に至る」。エクメアたち付き人にとって永遠に生きながらえることよりも、無に帰すことが願いでした。その通り、フォスの祈りにより月人諸共、金剛先生も成仏します。

この場合、「死」という表現は少し違うのかもしれませんね。

金剛先生は最後に自我を失った!?矛盾について

金剛先生が祈ることを拒否してきたのは、我が子のような宝石たちを守るためでした。
しかし、第93話でフォスに「祈りのための機械」という役割を託し、その後月人によって復元?されました。
ただ、結局フォスは第98話で、月人、宝石、アドミラビリスをすべて成仏させることに。
その間、金剛先生はそうなることを臨んでいるような言動に変わっています。

例えばフォスに対して「彼の人間性はこわれた私にのみ有効な不安定なもの」と言い放ちます。明らかにエクメアと同調するような性格となっています。

また、フォスの祈りにより成仏する瞬間にエクメアと同時に「ありがとう」と言います。この瞬間自分が愛していた宝石たち(月人化している)も成仏するわけだから、以前月人と戦い続けたころの金剛先生とは矛盾しています。

やはりフォスに右目を託した際に、その人間性も失ってしまったと考えるのが妥当かもしれません。月人にとってはただのエラーであっても、機械に芽生えた「自我」という掛け替えのないものを、金剛先生は失ってしまったのかもしれません。復元された金剛先生はエラーが解消されてしまった、ということでしょうか。

まとめ 宝石の国の今後

休載などが続いていますが、読者としてはじっくり待ちたいと思います。
とても個性がある作品で、11巻以降はクライマックスといえるほど盛り上がっており、最終回も近づいているのかもしれません。
最後はどうなるか楽しみですが、フォスが幸せになる結末になって欲しいですね。

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