歴史漫画『逃げ上手の若君』の諏訪頼重は最後に死亡した?

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歴史漫画『逃げ上手の若君』の諏訪頼重は最後に死亡した?

『逃げ上手の若君』とは

鎌倉時代末期から室町時代にかけての日本の歴史を舞台にした漫画です。作者は松井優征さんで、北条時行と諏訪頼重のコンビが活躍する物語です。北条時行は、武士としては不器用だけど、逃げるのが得意な若者です。諏訪頼重は、信濃国の神官で、未来を見ることができるという特別な力を持っています。しかし、その力はあまり役に立たないことが多く、時行からはよくからかわれています。時行は、政治的な陰謀に巻き込まれて、家族や仲間を失ってしまいます。そのとき、諏訪頼重は、時行を助けて、2年後には英雄になるという予言をします。

諏訪頼重とは

諏訪頼重は、日本に三人しかいない「現人神」と呼ばれる神官の一人です。現人神とは、神の子孫であり、神の代理として人々に神の意思を伝える人のことです。諏訪頼重は、そのような立場にあるにもかかわらず、人間味のあるキャラクターで、時にはずる賢いこともします。彼は、時行のことを「若君」と呼んで、親しみを込めて接します。諏訪頼重は、実はおじいちゃんで、孫もいるという設定です。息子の時継も、時行と一緒に戦う仲間の一人です。

諏訪頼重の声優は中村悠一さん

アニメ版『逃げ上手の若君』で、諏訪頼重の声を担当したのは、中村悠一さんです。中村悠一さんは、1980年2月20日生まれの香川県出身の声優さんです。インテンションという事務所に所属しています。彼は、2001年に声優としてデビューしました。『CLANNAD』の岡崎朋也や『機動戦士ガンダム00』の刹那・F・セイエイなど、多くのテレビアニメで主役を演じてきました。中村悠一さんは、『呪術廻戦』の五条悟や『ハイキュー!!』の黒尾鉄朗、『魔法科高校の劣等生』の司波達也など、今も人気の高いアニメキャラクターの声を担当しています。彼の演技は、さまざまなキャラクターに合わせて表情豊かに変化します。多くの声優ファンから愛されています。

鎌倉幕府再興を夢見た男、諏訪頼重の壮絶な最期

時行との別れに涙、自ら命を断つ

鎌倉幕府の執権・北条高時の遺児・時行を擁立して、鎌倉奪還を目指した諏訪頼重。しかし、中先代の乱と呼ばれる戦いの末、足利尊氏の追討軍に敗れ、自らの命を絶つことを決意します。その直前には、時行との感動的な別れのシーンがありました。時行は頼重に「父上」と呼びかけ、頼重は時行に「我が子」と呼びかけました。二人は親子以上の絆で結ばれていたのです。頼重は時行に逃げるように促し、自らは勝長寿院で自刃しました。彼の死は、彗星のように美しくも儚いものでした。

鎌倉奪還を目指した中先代の乱の首謀者

諏訪頼重は、鎌倉幕府滅亡後、時行を奉じて中先代の乱を起こしました。この乱は、時行がまだ10歳の子供だったため、実際には頼重が指揮を執っていました。頼重は、三浦氏などの協力を得て、足利直義や今川範満などの幕府方の武将を次々と倒し、一時は鎌倉を奪還することに成功しました。しかし、足利尊氏が京から派遣した沼田家村の軍に敗れ、鎌倉を再び失いました。

時行を守るために死を選んだ理由

諏訪頼重が死を選んだ最大の理由は、時行を守るためでした。彼は自らの命を断つことで、時行に逃げるチャンスを与えました。さらに、彼は時行とよく似た顔の遺体を用意し、追手をだまして時行の死を偽装しました。この巧みな策略により、時行は追手の目をかいくぐって逃げることができました。頼重は、時行のために自分の命と引き換えにしたのです。

息子・時継も戦死、父子の悲劇

諏訪頼重の悲劇は、自分の死だけではありませんでした。彼の息子である時継も、中先代の乱で戦っていましたが、最後は父親の目の前で討ち死にしました。時継の死は、頼重にとって大きなショックでした。頼重は、自分の息子を失った悲しみと、時行を守るための決意との間で揺れ動きました。

死体工作で時行を救う、顔の皮を剥ぎ取る

諏訪頼重の最期におけるもう一つの衝撃的な行動は、自分を含む43人の遺体の顔の皮を剥ぎ取るというものでした。この行為は、一見残虐に見えますが、その目的は時行を救うためでした。追手が時行の死体を見つけられないようにするために、頼重は自分たちの顔の皮を剥ぎ取り、時行と似た顔の遺体に貼り付けました。この計略は、頼重の知恵と犠牲の精神を示すものでした。彼は、最後まで時行に忠誠を尽くしました。

鎌倉幕府再興を目指した諏訪頼重の壮絶な生涯

諏訪大社の大祝としての地位

諏訪頼重は、諏訪大社の大祝として、信濃国諏訪地方を治める諏訪神党の領袖でした。諏訪大社は、軍神として信仰されており、地域の人々から絶大な尊敬を受けていました。諏訪頼重は、この神職の地位を利用して、地域社会において強い権力を持っていました。また、彼は、神が人間の姿で現れたとされる現人神としても崇拝されていました。彼には、神秘的な力や未来を予知する能力などがあると言われていました。彼は、自分の力を鎌倉幕府の再興のために使うことを決意しました。

北条時行との深い絆

諏訪頼重は、北条時行との深い絆によって、鎌倉幕府の再興を目指しました。時行は、鎌倉幕府の最後の当主である北条高時の遺児でした。彼は、幕府滅亡後に諏訪頼重のもとに逃れ、彼から武芸や政治などを学びました。諏訪頼重は、時行を自分の息子のように可愛がり、幕府再興のための戦いに導きました。中先代の乱では、時行を幕府の新たな将軍として擁立し、全国の北条氏の遺臣たちとともに建武政権に挑みました。しかし、この反乱は、足利尊氏の追討軍によって鎮圧されました。諏訪頼重は、時行を守るために自害することを選びました。この壮絶な選択は、時行への深い愛情と責任感の表れでした。

時継との別れ

諏訪頼重には、時継という息子がいました。時継は、父頼重とともに中先代の乱に参加しました。時継は、父頼重と共に戦場で奮闘しましたが、敵の攻撃によって重傷を負いました。彼は、「父上、先に行かせてください」と言い残し、父の目の前で息を引き取りました。この瞬間は、頼重にとって深い悲しみとともに、彼の運命を決定づける重要な出来事でした。時継の死は、頼重が時行を守るために自害する決断を下すきっかけとなりました。

雫との関係

雫は、父頼重の補佐を務める一方で、時には父のふざけた態度に辛辣なコメントをするなど、独自の魅力を持つキャラクターでした。雫の存在は、頼重の人間らしい一面を浮き彫りにし、彼がただの武将や神官ではなく、一人の父親であることを示していました。雫との関係を通じて、頼重の人物像には家族への深い愛情が根底にあることが明らかになりました。

まとめ

頼重は物語の冒頭から登場する重要人物でした。最初は曲者として描かれていて敵役かと思うほどでした。しかし実は時行を助けてくれるまさに父親のような存在でしたね。その実力とキャラクター性で、本作でもとても印象的な存在だったため、物語半ばで死んでしまったのはショックでした。最後に時行から父として認めてもらえたのはせめてもの救いです。

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