「水溜まりに浮かぶ島」をネタバレ紹介。入れ替わった相手は・・・殺人犯!?

著者三部けい
発行講談社
ジャンルミステリー・サスペンス
雑誌イブニング

「僕だけがいない街」の三部 敬によるサスペンスミステリー。

目次

「水溜まりに浮かぶ島」のあらすじ

人形で遊ぶ幼い妹。即席めんを分け合う朝食。主人公、明神湊(みょうじんみなと)と妹の渚(なぎさ)は暫く返ってこない母親を待ち詫びながら二人で生活していた。母親はネグレクトだった。ある日の放課後、校門に久しぶりに母親が現れ涙する湊と渚。母親は唐突に遊園地に行こうと言う。観覧車に湊と渚の二人を乗せ立ち去ろうとする母親。その瞬間観覧車に雷が落ち意識を失う湊。気が付くと目の前には妹ではなく、知らない女性の死体が横たわっていた。錯乱する湊。そして観覧車の窓に映る自身の姿が見知らぬ男と入れ替わっているのだった。

「水溜まりに浮かぶ島」の 見どころ

入れ替わった相手は・・・殺人犯!?

主人公、湊は観覧車で雷に打たれた瞬間、殺人犯と体が入れ替わってしまいます。黒松は1億5千万の現金強奪グループの実行犯の一人で、目の前に横たわる女「六月」を殺害したばかりでした。母に捨てられたばかりか、警察や恫道会に追われる立場になってしまった湊。

ただの小学生ではない湊

突然絶体絶命の立場になってしまった湊ですが、湊は小学生離れした知能と判断力を持っていました。湊は自分が殺人犯黒松と体が入れ替わったことに気づきます。つまり、妹は現在殺人犯と一緒に行動していることになります。

妹を助けるために湊は機転を利かせピンチを凌いでいき、やがて黒松へと近づいていきます。そして黒松も湊と入れ替わった状況を理解し、その環境を隠れ蓑として最大限利用していきます。

交錯する湊と黒松の運命。湊はかけがえのない妹を救うことができるのか。

湊と黒松、そして黒松を嵌めた椿。警察や悪の組織を巻き込み、ストーリーはスピーディに展開していきます。誰にも頼れず、追い詰められていく湊。それでも妹を助けるため湊の奮闘する様が描かれています。

三部 敬先生の漫画は、予想のつかないストーリー展開が魅力ですが、根底には家族の絆が描かれています。

ネグレクトがテーマになっていることが多く、見ている側も胸を締め付けられることが多々あります。それでも主人公たちは残酷な運命に立ち向かっていく様が心を震わせます。本作はまだ連載中のため、どのような結末を迎えるのか注目です。

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