アニメ「Sonny Boy -サニーボーイ-」第8話 ネタバレ考察

ネタバレを含みます

8話の感想と考察になります。

目次

第8話「笑い犬」考察

こだまとやまびこ

5000年前のやまびこの回想が始まる。

やまびこの回想に登場する銀髪の少女、こだま。万物を司る力を持つという彼女は枯れた大木をあっという間に復活させてしまった。

大木は2話で出てきた蒼い炎で燃え続けていた木と思われる

その世界の人たちにとって彼女は「希望」であり、全ての選択を委ねられていた。

しかし、平和だった彼女らの世界に異変が起こる。謎の疫病が流行り出したのだ。

そして、こだまも例外ではなかった。

疫病は恐ろしい病だった。傷は腫瘍となり、肥大していく。いずれ「人」としてのかたちを留められなくなるほどに。その疫病は彼女の力ですら直すことはできない。

顔中に疫病が広がり、醜い姿になっても、こだまは自分の姿を「前よりずっと良い、ナチュラルでさ。これが本当の僕だ」と言う。

彼女のためなら何にだってなるつもりだったやまびこ。彼女の血を舐めると犬になった。

「戦争」という男

ある日、洞窟内で見たことが無い男が倒れていることにこだま達は気づく。こだまのことを「醜い」という男。こだまは彼を介抱することにするが・・・。

やまびこは心の内では反対していたのかもしれない。それでもやまびこは、「こだまの考えが正しい」と従ってしまう。

疫病は「戦争」という男が持ち込んでいた。次第に皆の病が進行する。

しかし、いつの間にかその男だけは傷が癒えている。男はこだまに対して、「醜い」と言ったのは嘘だという。100人殺したら貰えるというバッチを喜々として渡そうとする戦争。言葉巧みに心の隙間に付け入り、世界を荒らすだけ荒らしてて去っていく。まさに戦争という名が相応しい男だ・・・。

疫病は心の傷が具現化される世界「傷アート」によるものだった。傷アートは戦争が持ち込んだ。しかし原因は外の世界にあるという。

なぜこだま達は「死んだ」のか

まず、こだま達が死んだことに違和感を持った。漂流者は死ぬことはないはずだ。前話の二つ星は、捕食する虫に襲われ死んだと思われたがいつの間にか復活し元の労働に戻っていた。

しかし今回、こだまを含め、疫病にかかった人々や鳥はやがて人のかたちを失い「墓」に入っている。こだまたちは本当に漂流者だったのだろうか。

これは 戦争の能力「傷アート」に特殊な能力があるから?

疫病にかかった彼女の目は、「日蝕」のようになってしまった。3話で明星が日蝕のような絵をを眺めていたが関係あるのだろうか。

戦争は神を殺そうとしているらしい。今後もストーリー上のキーマンとして登場するかもしれない。

もしくはちょっと無理があるかもしれないが、個人的な解釈としては、このやまびこがいる「やさしい世界」は、やまびこの能力により「内面を具現化された」世界だった。だとしたら最初からこだまたちは「漂流者」ではなく、やまびこの意識を反映した架空の存在かもしれない。

こだまとやまびこが出会った頃の回想になるが、異様なほどにやまびこはこだまを憎み拒絶していた。

「やまびこ」と「こだま」は言葉としてはほぼ同意語となる。こだまは、やまびこの内面に存在する「理想」の姿だったが、自身とは程遠い存在のため、苛立ちを募らせる。そして内面に発生した癒えない傷により消滅してしまった=墓に入る。

第8話は引きこもったやまびこが5000年かけて歩み始めるまでの物語

8話の舞台になった世界はやまびこの能力により「内面」を具現化した世界だった。

戦争曰く、こだまはやまびこと「外の世界を歩きたい」ただそれだけだった。もし勇気を出して外の世界へ行けたら、疫病の原因を突き止められていたかもしれない。

そして、 「外の世界を歩きたい」 というのはこだまの意志ではなく、やまびこ自身の意志だったのではないだろうか。結局5000年もの間引きこもり続けたやまびこ。

第2話の世界はやまびこの世界だった。蒼い炎はやまびこが「光」を失うことを恐れていたために燃え続けていたが・・・3話の最後で沈下していた。当初は朝風の能力で消したと思っていたが、やまびこが長良たちを見つけ、一歩を踏み出したことにより蒼い炎が不要になったからだろうか。

元々第2話の雰囲気でサニーボーイに興味を持ったこともあり、個人的には第8話はストーリーに惹き込まれました。マッドハウスさんはBGMの使い方とか演出が凄いなと思いました。

あと、こだまのCVが竹達さんなんですが、ミステリアスな感じが最高でした。こんな役もできるんですね。一話限りですがとても印象的なキャラでした。

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